小児の近視 ― 診断と治療
販売価格: 6,600円(税込)
商品詳細
近視進行抑制の最新の知見を網羅し、エビデンスに基づいて小児の近視を治療するすべてを集結
世界的に近視の人口が急増し、社会問題となっています。
近視の進行は多くが学童期に生じることから、年齢に応じて小児の近視の程度を正しく評価する必要があります。
しかし、小児は調節の影響が強く働くため普通瞳孔下での他覚的屈折検査は信頼性が乏しく、調節麻痺薬の使用が不可欠で、検査にもコツがあります。
近視の発症早期では、調節緊張に伴ういわゆる「偽近視」を鑑別する必要もあります。
また、近視の治療は屈折矯正だけでなく「進行をどう抑制していくか」という側面が重要となります。
近年注目されている近視進行抑制治療の最新の知見を網羅し、低濃度アトロピン、オルソケラトロジーや多焦点眼鏡・コンタクトレンズなど近視進行を抑制する治療をエビデンスに基づいて行うことができるようまとめています。
本書は、小児の近視の疫学・定義・診断基準などの基礎的側面から、視力・屈折検査の実際や眼鏡処方の方法など実践的側面、近視進行抑制の治療法という新しい側面、よくある質問に答えるQ & Aが学べ、日常的に最も多く遭遇する「近視」に実践的に役立つ一冊です。
目次
序論 ─ 小児の近視に対する考え方と疫学
・小児の近視に対する考え方
・小児の近視の疫学:最近の動向と今後の予測(日本および世界)
総説 ─ 近視の分類
・背景 ─ 増加を続ける近視
・近視とは何か
・近視の分類
・今後の課題
小児の近視の定義・診断基準
・小児の近視の定義と分類
・小児の近視を診断するための適切な調節麻痺薬と検査の選択
・調節緊張 (いわゆる偽近視) と弱度近視の鑑別
診 断
・近視を診断するための検査
・鑑別診断
・眼軸長測定の必要性と眼軸長からの診断
小児の屈折検査のコツ
・他覚的屈折検査
・自覚的屈折検査
・弱視視能矯正
・注意が必要な症例
屈折矯正法
・眼鏡処方
・眼鏡処方の実際の処方例 (ケーススタディ)
・小児や障害児に適した眼鏡 ― デザインと装用させるコツ
・小児とコンタクトレンズ
小児の近視の進行抑制
・オルソケラトロジー
・多焦点眼鏡および多焦点コンタクトレンズ
・低濃度アトロピン
・その他の抑制方法
早期診断と早期介入の可能性
・近視の発症と進行のリスクを評価する
・近視進行予防治療と介入時期
・長期的管理が必要な病的近視の早期診断と鑑別
学校保健における健康診断
・学校保健の変遷と健康診断
・学校での視力検査
・学校保健での健診の活性化や啓発
小児の近視の環境因子
・教育
・屋外活動
・強度近視における環境因子の関与
近視の遺伝子研究
・連鎖解析とMYP locus
・近視に対するゲノムワイド関連解析
・強度近視に対するゲノムワイド関連解析
近視の動物研究
・実験近視とは ? ― 視性刺激遮断近視 (FDM) とレンズ誘発性近視 (LIM)
小児の近視 Q & A
1.近視についての基本的な質問
2.近視の進行の原因と予防
3.近視進行予防や治療の医療行為
4.眼鏡とコンタクトレンズ
5.近視の合併症
索引
商品詳細
著者 | 編集:日本近視学会・日本小児眼科学会・日本視能訓練士協会 |
---|---|
出版社 | 三輪書店 |
発刊年 | 2019年9月 |
ISBN | 978-4-89590- 673-9 |
Facebookコメント